2018年8月号 [Vol.29 No.5] 通巻第332号 201808_332005
観測現場発季節のたより 14 最東の地でエコスクール開催
地球環境研究センターでは北海道根室市の落石岬で1995年から20年以上にわたり温室効果ガスの地上観測を続けています。長期観測には地元の方々の理解が不可欠であることから、毎年6月の環境月間に、根室市内の小学生に対して観測現場や研究成果の紹介などを行う落石岬エコスクールを開催しています。今回のエコスクールは22回目となります。
6月の落石岬はまだ肌寒く、エコスクール前日準備(夕方)の時点での観測ステーション周辺の気温は10°Cでした。
ステーション周辺ではこの時期特有の霧が立ち込め、雨は降っていないのに、6月5日に行われたエコスクールの参加者が手に持っていた紙が露でびしょ濡れになってしまうような状況です。
もう一つ、落石岬周辺はほぼ日本最東端に位置しているため、日本でもっとも早い時間に夜が明けます。エコスクールスタッフの宿泊先ホテルのロビーには日の出時刻を示すこんな掲示がありました。
このような状況の中で6月5日(火)に落石岬エコスクールが開催されました。その様子は地球環境研究センターウェブサイト(http://www.cger.nies.go.jp/ja/news/2018/180717.html)に報告されていますのでご参照ください。今回のエコスクールに参加したのは小学5年生と6年生でした。参加者の年齢は11–12歳ですから、落石岬での温室効果ガス観測期間は参加者の年齢の倍以上ということになります。長きにわたり四季おりおりの変化を感じられる豊かな環境が保全されることを願っています。