プロジェクト3低炭素社会に向けたビジョン・シナリオ構築と対策評価に関する統合研究
地球温暖化対策に関する議論が国内外で進展しています。プロジェクト3では、低炭素社会の実現に向けて、日本・アジア・世界における中長期的なビジョン・シナリオを、必要となる政策オプションとともに提示することを目的として、三つのサブテーマに分かれて研究を行っています。
サブテーマ1:「アジア低炭素社会シナリオ開発及び社会実装に関する研究」では、アジア地域の国・地域レベルにおいて、温室効果ガス排出量を大幅に削減した低炭素社会の実現に必要となる社会経済の動向や対策、政策、制度などの要素について、さまざまな手法を用いて定量的・定性的に検討します。
サブテーマ2:「日本及び世界の気候変動緩和策の定量的評価」では、日本や世界を対象としたモデルについて、部門や地域の詳細化、エネルギーサービス需要量の推計や技術普及過程の高度化などを行い、日本および世界各地域における削減ポテンシャルや対策に要する費用の推計を行います。
サブテーマ3:「低炭素社会構築のための国際制度及び国際交渉過程に関する研究」では、気候変動枠組条約および京都議定書の下での国際交渉を調査・分析し、交渉を難航させる原因を指摘し、合意に至るための道筋を検討します。
以上のサブテーマが連携して、直近から2020〜2050年、さらには100年を超える長期的な対策までを包括する総合的な視点で、低炭素社会実現に向けた研究を行います。