地球温暖化研究プログラム

プロジェクト1温室効果ガス等の濃度変動特性の解明とその将来予測に関する研究

二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの発生量はここ200年の間に増加してきていますが、近年は先進国のみならず発展途上国の工業化も温室効果ガスの発生量を増加させる要因となっています。地球上での温室効果ガスの広がり方や分布はそのガスの大気での寿命や発生源・吸収源のありようが影響しています。特に二酸化炭素は、地球温暖化の主因となっていますが、人為起源の発生量のみならず、自然界の吸収量の分布や変動が将来の濃度増加の大きさに影響すると考えられています。

概要 img

本プロジェクトでは、サブテーマ1「大気観測によるグローバルな温室効果ガス等の発生/吸収量分布評価に関する研究」で、自然界での炭素循環を含めた地球規模での動きを捉えるために衛星、航空機、地上モニタリングステーション、船舶などを用いた温室効果ガスの大気観測を行い、その結果を統合し、グローバル規模の大気モデルから、地球上での発生源・吸収源の変化や地域分布を求めることを目的にしています。これをトップダウン法と言います。サブテーマ2「温室効果ガス等フラックス及びその関連指標観測による海洋、陸域の発生/吸収量評価と将来予測に関する研究」では、陸域生態系での吸収フラックス観測や、海洋での二酸化炭素吸収量観測から陸域や海洋での年間吸収量の算定を行いその変動要因を探ります。これを、ボトムアップ法と言います。両者を比較しながら、より精度の良い発生源・吸収源分布を求めていくことを最終目標にしています。

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GOSATの軌道(昼間のみ、3日回帰、44周回)と外観図(©宇宙航空研究開発機構)

大気観測地点 img

トップダウンのための大気観測地点

これまでの研究成果

本プロジェクトと連携した研究活動

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