2016年4月号 [Vol.27 No.1] 通巻第304号 201604_304009
酒井広平講師による「検定試験問題を解いてみよう」シリーズ
番外編
今回は検定問題ではありませんが、シリーズのスピンオフとして、地球環境研究センターのプロジェクトを問題にしてみました。
番外編1国立環境研究所が気象庁気象研究所、日本航空、ジャムコ、JAL財団とともに実施しているCONTRAILプロジェクトとはどのようなプロジェクトか?
- ①航空機を使った上空におけるCO2濃度などの温室効果ガス観測プロジェクト
- ②航空機のCO2排出削減プロジェクト
- ③航空機で硫酸エアロゾルを散布し、地球を冷やす実験プロジェクト
- ④航空機で雲にドライアイスなどの物質を散布し、雨を人工的に降らせる実験プロジェクト

- ヒント
- 「CONTRAIL観測が10周年を迎えました」を参照ください。
- 答えと解説
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答え: ①
CONTRAILプロジェクトは民間航空機を使った上空におけるCO2濃度などの温室効果ガス観測プロジェクトです。これで得られたデータは地球上の炭素循環を解明する研究に活かされています。
CONTRAILは英語で「飛行機雲」という意味です。
日本航空の国際線では、このCONTRAILプロジェクトのロゴマークが特別塗装されている機体も運航されています。
番外編2国立環境研究所が環境省などと実施しているGOSATプロジェクトとはどのようなプロジェクトか?
- ①里山に行ってみようプロジェクト
- ②幽霊(ゴースト)探索プロジェクト
- ③いけいけ衛星プロジェクト
- ④温室効果(グリーンハウス)ガスの衛星観測プロジェクト

- ヒント
- GOSATプロジェクトは宇宙航空研究開発機構(JAXA)も参画しています。ロゴの形が地球から打ち上げる何かの形に見えてきませんか?
- 答えと解説
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答え: ④
温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT(ゴーサット))は主要な温室効果ガスである二酸化炭素・メタンを測定する日本の人工衛星で、2009年に打ち上げられました。国立環境研究所は宇宙航空研究開発機構(JAXA)、環境省と共同でGOSATプロジェクトを推進しています。なお、ロゴは人工衛星の形をモチーフに作成されています。
また、2017年度には、「いぶき」のミッションを引き継ぎ、より高性能な観測センサを搭載して、温室効果ガス観測精度のさらなる向上を目指したGOSAT-2の打ち上げが計画されています。