NEWS2023年4月号 Vol. 34 No. 1(通巻389号)

波照間モニタリングステーションでの微量気体の測定データを公開しました

  • 斉藤拓也(地球システム領域動態化学研究室 主幹研究員)

国立環境研究所では、大気汚染物質をはじめとする大気の環境にとって重要な気体の濃度を高精度かつ自動で観測しています。このデータセット(https://doi.org/10.17595/20230217.001)は、沖縄県八重山諸島の波照間島にある「地球環境モニタリングステーション−波照間」で2018年に観測された微量気体(エタン、プロパン、オゾン、窒素酸化物、一酸化炭素)および気象要素の時間変化を表すデータです。この観測データとモデル計算との比較を行った論文は現在査読中で、プレプリント版原稿が公開されています(https://doi.org/10.5194/acp-2022-703)。

波照間島は人が住む日本最南端の島で、沖縄本島の南西約500km、台湾の東約250kmに位置しています。波照間には、夏には主に南東から、冬には北西から風が吹きます。このため、特に冬の間に波照間で観測されたデータからはアジア大陸における人間活動の影響を調べることもできます。

公開データ(英語):
Trace gas measurements at Hateruma station in 2018
https://doi.org/10.17595/20230217.001

データ制作者:
斉藤拓也*1, 橋本茂*1, 向井人史*2, 谷本浩志*1, 遠嶋康徳*1, 笹川基樹*1

観測点について:
国立環境研究所地球環境研究センター波照間モニタリングステーション
https://db.cger.nies.go.jp/gem/ja/ground/hateruma-st.html

他にもさまざま研究データを公開しています。
地球環境データベース:
https://db.cger.nies.go.jp/ged/