ニュース

夏の大公開を4年ぶりに対面で開催しました

7月22日(土)国立環境研究所(以下、国環研)は夏の大公開を4年ぶりに対面で開催しました。新型コロナウィルス感染症の影響で、2020年度以降、夏の大公開は中止やオンライン開催でした。今回は、コロナ禍明け初めての対面開催ということもあり、出展イベント数を減らし、主な対象を小学生とするなど規模を小さくした「スモールスタート」での開催となりましたが、来場者は約1,100名(概数)となりました(国環研広報室発表)。暑い中、ご参加いただいたみなさまにお礼申し上げます。

地球システム領域では、以下の4つのイベントを企画しました。

  1. 海はCO2を吸収する? 海水酸性化実験
  2. 実験室潜入! 地球環境モニタリング
  3. CO2、メタンの吸収と排出を測ってみよう
  4. 温室効果ガスを観測する人工衛星『いぶき』の秘密

「海はCO2を吸収する? 海水酸性化実験」と「実験室潜入! 地球環境モニタリング」の参加は事前申し込みをお願いしたところ、どちらの企画も定員を超える応募があったため、定員数を増やしました。

「海はCO2を吸収する? 海水酸性化実験」では、楽しそうに実験に参加していました。
「実験室潜入! 地球環境モニタリング」では、初めて触れる機器に興味津々でした。

海水がCO2を吸収することを実験で確かめる毎年人気の企画「海はCO2を吸収する? 海水酸性化実験」は実施回数を当初予定よりも1回増やすことで、今回も多くの方が楽しみながら海の酸性化について学んでくれたと思います。

世界の空気を測る実験室の紹介はこれまでも行われていましたが、今回は新しい試みとして、実際に参加者にも分析を体験してもらうことにいたしました。

参加者からは、実験が面白かったとか、分析室で実際にフラスコに空気を入れたりしたことが新鮮で楽しかったとの感想をいただきました。

「CO2、メタンの吸収と排出を測ってみよう」は、植物や土壌を配した実験機器を使って、CO2やメタンの吸収・排出の実態を確かめるというものです。担当者からの丁寧な説明で、温室効果ガスとしてCO2に次ぐ寄与をもつメタンが、その関連するプロセスには水質浄化など有益な側面もあることが理解できたとの意見をいただきました。

実験機器を使って、CO2やメタンの吸収・排出の実態を確かめていただきました。

「温室効果ガスを観測する人工衛星『いぶき』の秘密」は、会場の床にテープを貼り、温室効果ガス観測技術衛星2号(GOSAT-2、『いぶき2号』)の実物大のサイズを描き、来場者が衛星の大きさを実感できるようにいたしました。また、GOSAT(『いぶき』)の観測から得られた結果を紹介しました。来場者からは温室効果ガスを測定する衛星について知ることができたとコメントをいただきました。

GOSAT(『いぶき』)の観測から得られた結果を紹介しました。床に貼られた青いテープはGOSAT-2の実物大のサイズを描いたもの。

地球システム領域のイベントの詳しい報告は、後日、地球環境研究センターニュースに掲載されます。