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中核研究プロジェクト3 気候・影響・土地利用モデルの統合による地球温暖化リスクの評価
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地球温暖化研究プログラムトップページ > 中核研究プロジェクト3トップページ > 平成21年度の成果の紹介 |
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〔平成21年度の成果の紹介〕 |
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熱ストレスが人間の健康にあたえる影響 |
IPCC AR4で評価対象となった約20の気候モデルによる最新の将来気候予測を用いて、世界全域を対象地域として、気候モデルの不確実性を明示的に考慮した気候変化による人間健康影響(熱ストレスによる超過死亡数:統計的にみて暑熱に原因づけられる死亡数)のリスク評価(確率的な影響評価)に取り組みました。前提とする気候モデルにより超過死亡数変化の推計結果に大きな差が生じることから、モデル平均した推計結果のみから対策を論ずることの不十分さが指摘されました。 |
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(a)現状(1971~2000年)および(b)将来(2071~2100年; モデル平均)の超過死亡数、ならびに(c)超過死亡数変化率の地域平均(モデル中央値と5~95%予測幅)を示します。気候予測としては、SRES-A2シナリオに基づく17のGCM出力を利用しました。21世紀中に世界平均で約335%(135~407%)の熱ストレス死亡リスクの増加が予測されました。 |
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水資源影響評価の不確実性の原因解明と制約 |
将来の気候変動による水資源影響評価は、気候モデルの気候変動予測の不確実性に敏感です。南米大陸の流出量変化は、気候モデルによって大きく異なります。単純に考えると平均予測(下図e)が最も信頼できるように思いますが、それは本当でしょうか? われわれは、水資源影響評価に不確実性を生じさせる原因を明らかにし、さらに下図cが最も信頼できる予測であることを示しました。これは、水資源管理や生態系への影響評価にとって重要な示唆を持ちます。 |
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図eはモデル平均予測。これらの図の違いは、気候モデルの現在気候における東西、南北大気循環の強さと関係していることがわかりました。われわれはさらに、図cが最も信頼できる予測であることも示しました。 |
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世界の農地変化シナリオの開発 |
土地利用変化モデルについては、IPCCの新シナリオのベースとなるRCPの空間詳細シナリオの高精度化を行いました。都市分布の将来シナリオには、人口、GDP、都市化率を基とすることで高精度なものとなりました。RCP空間詳細シナリオに、バイオマスクロップのシナリオを追加作成しました。また、土地利用の基準年の分布について精度を向上しました。従来のマップ統合では、マップの多数決により作成しましたが、新たな統合マップでは、地上検証データを用いて統合を行いました。この新しいマップの精度はκ係数0.66であり、最新の他のマップの0.62を上回ります。 |
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土地利用モデルにより作成されたRCP 6.0シナリオ(放射強制力 +6W m‾ ² を目標)に対応した2050年の農耕地分布を示しています。 |
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