地球温暖化研究プログラム ENGLISH

地球温暖化研究プログラムの概要

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 地球環境研究センターでは、国立環境研究所が問題解決を目指して研究資源を集中させることを決めた4つの重点研究プログラムのうちのひとつである「地球温暖化研究プログラム」を推進しています。
 人類が大量に大気中に放出している二酸化炭素などの温室効果ガスによって進みつつある地球温暖化とそれに伴う気候変化は、今世紀中にも人類の生存基盤に関わる重大かつ深刻な影響をもたらすと予測されており、その防止及び影響緩和に向けた取組が世界的に進められています。
 「地球温暖化研究プログラム」では世界最高水準の観測・モデルに基づいた地球温暖化とその影響・リスクに関するメカニズムの理解と将来予測の研究、社会経済システムを温室効果ガスの排出の少ないものへと変革するためのビジョン・シナリオ研究などを実施します。研究成果は「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」などを通じて、国内外の地球温暖化対策に活用されます。

地球温暖化研究プログラムの構成

4つの中核研究プロジェクト

中核研究プロジェクト1 温室効果ガスの長期的濃度変動メカニズムとその地域特性の解明

−アジア・オセアニア・太平洋域の温室効果ガスの時空間変動観測とメカニズム解明
−発生源や吸収源の地域的特性の解明とインベントリの検証

中核研究プロジェクト2 衛星利用による二酸化炭素等の観測と全球炭素収支分布の推定

− GOSAT全球観測データ解析手法の開発とデータ質の検証
− データ同化手法を適用した大気輸送モデルによる炭素収支解析

中核研究プロジェクト3 気候・影響・土地利用モデルの統合による地球温暖化リスクの評価

−自然‐社会システムの相互作用を考慮した統合予測モデリング
−長期安定化目標検討に資する、複数の安定化排出シナリオの下での温暖化リスク評価
−近未来(20〜30年先)に深刻化が懸念される異常気象リスクの評価
−陸域生態系・土地利用、気候、影響の相互フィードバックに関する定量的評価と不確実性分析

中核研究プロジェクト4 脱温暖化社会の実現に向けたビジョンの構築と対策の統合評価

−ビジョン・シナリオ作成:中長期排出削減目標達成のための対策同定と実現可能性の評価
−国際政策分析:国際交渉過程や枠組の検討
−対策の定量的評価:温暖化対策の費用・効果の定量的評価

〔地球温暖化研究プログラムの構成〕

地球温暖化研究プログラムの推進構成

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 地球温暖化研究プログラムは、上記の4つの研究課題に取り組む4つの中核研究プロジェクトと、その他の8つの関連プロジェクト、更に地球環境研究センターが実施する事業(大気・海洋モニタリング、陸域モニタリング、地球環境データベース、等)のうち地球温暖化に関係する活動とから構成されています。中核研究プロジェクトは、運営費交付金で実施される研究だけでなく、環境省の地球環境研究総合推進費等のいわゆる外部研究資金(競争的資金)で実施される研究課題への取り組みを含めて、総合的な視点から取り組むこととしています。関連プロジェクトは主として外部研究資金によります。また、地球環境研究センター事業は運営費交付金で取り組まれます。本研究プログラムは、地球環境研究センターに新たに設置された4つの研究室とモニタリングやデータベースを担う3つの推進室が中心となり、センター事業に関わる兼務研究員、関連プロジェクト担当の基盤領域の研究員、そしてフェロー等の多くの契約職員とともに推進されます。

地球温暖化プログラム推進体制
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