CGER-I163-2023_計算で挑む環境研究
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 将来の気候変動予測を行う場合には、将来の人間活動によるCO2排出量などを何らかの方法で気候モデルに与えてやる必要があります(図2)。そのためには、将来の社会経済の発展を予測しなければなりませんが、社会経済には様々な可能性があり、たとえば今世紀末までの変化を正確に予測することは不可能です。そのため、将来の社会経済を予測するのではなく、「地域分断型の世界」や「持続可能性を重視する世界」などできるだけ幅をもった社会経済の想定(シナリオ)を複数作ります。このとき、経済モデル等を用いて温室効果ガス等の排出量も計算されます。こうして作られた温室効果ガス等排出量のシナリオ(排出シナリオ)を気候モデルに与えてやることで、ある将来の社会経済シナリオに対応する気候変動予測を行うことができます。その気候変動予測の出力データをもとに、人間社会や自然生態系などへの気候変動の影響が研究されます。図2:将来の社会経済発展の想定から影響評価までの流れに関する模式図。02気候変動の将来予測1.不確実性の3要因

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