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概要 - 21p -
2001年7月、ドイツ・ボンにおいて、京都議定書の運用ルールを採択するために、地球温暖化の国際交渉会議 (COP6再開会合)が開催され、運用ルールの枠組みを決める政治合意(ボン合意)が採択された。
本報告は、吸収源に限定して、合意に至るまでの交渉過程を分析し、その政策的含意、問題点、今後の展望を 明らかにしたものである。また、吸収源は非常に専門的で分かりにくい論点であることに鑑み、京都議定書で認 定された森林の定義、吸収源を促進する活動の定義や算入方法なども併せて解説した。最後に、補論として、 COP7で採択されたマラケシュ合意とボン合意の相違点に関する簡単な分析がなされている。
[目次]
1. はじめに
2. 吸収源の主要論点と交渉経緯(~COP6)
3. ボン合意とその交渉過程
3.1. 主要論点と各国の交渉ポジション
3.1.1. 「吸収源キャップ」
3.1.2. 「追加的活動」
3.1.3. 「割引率」
3.1.4. 「CDMの吸収源プロジェクト」
4. ボン合意:日本に対する政策的含意
4.1. 日本国内の吸収源に対する政策的含意
4.2. メカニズムの吸収源プロジェクトに対する政策的含意
5. 今後の課題
5.1. 森林・農業資源の多様な機能・価値
5.2. モニタリング・インベントリー評価体制
5.3. 国際科学アセスメントプログラムとの連携
6. まとめ
参考文献