「春の環境講座」を開催します

—平成25年度科学技術週間に伴う一般公開—

日時
4月20日(土)10:00 – 16:00
(入場無料、受付15:00まで)
場所
つくば市小野川16-2 独立行政法人国立環境研究所

国立環境研究所では、科学技術週間中の一日、日頃の研究成果をより多くの方々に知っていただくために、主な研究施設を公開いたします。詳細内容や最新情報は、国立環境研究所「春の環境講座」ウェブサイトで紹介しています。 (http://www.nies.go.jp/event/kagaku/2013/

地球環境研究センターでは、社会環境システム研究センターとの共催による講演会「地球温暖化研究の最先端を見に行こう」を行います。また、パネルや実際に使用されている観測装置等を展示し、地球温暖化研究の一端をご紹介します。ぜひとも会場に足をお運びください。

リーフレット

NIES flyerNIES flyerPDF, 8.2 MB

CGER flyerCGER flyerPDF, 263 KB

講演会「地球温暖化研究の最先端を見に行こう」

地球温暖化のメカニズムや将来予測の現状、人間社会への影響、将来の低炭素社会へ向かう将来像について、国立環境研究所の研究者が講演します。最先端の地球温暖化研究の全体像について知ることのできる、貴重な機会です。ご来場の皆さまにゆったりとくつろいだ気持ちで聞いていただけるよう、例年よりも広い会場で飲み物のご用意をしてお待ちしております。途中入退場も自由です。今回は、講演の後に講演者と皆さまが対話できるスペースを設ける予定です。

時間:
13:00 – 15:40
会場:
地球温暖化研究棟1F 交流会議室
司会:
向井人史、原澤英夫
最近の世界の二酸化炭素排出と地球規模炭素循環
13:05 – 13:30
地球環境研究センター 野尻幸宏
野尻幸宏化石燃料燃焼と土地利用変化(森林破壊など)を合わせた人為起源二酸化炭素排出の約半分を海洋と陸上植物が吸収しているので、吸収源の作用は大気濃度を決める重要な要因です。世界とわが国の二酸化炭素排出に関する最新の統計と地球規模炭素循環の観測研究から、人間が出した二酸化炭素の行方について解説します。
地球温暖化の現状と最新の将来気候予測
13:30 – 13:55
地球環境研究センター 横畠徳太
横畠徳太大気中の二酸化炭素の増加によって、20世紀の間に地表の気温は上昇してきました。今後も二酸化炭素は増加し、その温室効果によって、地表気温は上昇を続けることが予測されています。近年の気候の変化の傾向と、予測された気候の将来像について、最先端の研究の成果を分かりやすく説明します。
温暖化の影響と適応に関する研究
13:55 – 14:20
社会環境システム研究センター 高橋潔
高橋潔20世紀の気候変化のために、その影響も各分野で現れつつあります。また将来に目を向けると、大規模かつ早急な排出削減を実現できない場合、温暖化はさらに加速し深刻な影響が世界全域で生ずることが予想されています。講演では温暖化影響の見通しに関する最新の知見を紹介するとともに、その被害を軽減するための対策の一つである「適応策」について説明します。
実現可能な低炭素社会像の提案に向けて:統合評価モデルによる日本低炭素社会デザイン
14:20 – 14:45
社会環境システム研究センター 増井利彦
増井利彦東日本大震災後、日本における温暖化対策への関心は小さくなり、第二約束期間への参加も見送られました。しかしながら、温暖化問題は解決したのではなく、今後、これまで以上に温暖化対策を求められる可能性があります。エネルギー問題など様々な問題を抱えた日本において、低炭素社会の実現に向けた道筋について報告します。
低炭素社会に向けたロードマップ:研究から社会実装に向けて
14:45 – 15:10
社会環境システム研究センター 甲斐沼美紀子
甲斐沼美紀子気候変動を抑制するには、アジアにおける低炭素社会実現が一つの鍵となっています。国立環境研究所では、アジア地域の国、地域を対象に、シナリオアプローチにより低炭素社会を定性的、定量的に分析するとともに、低炭素社会移行のための具体的な行動を引き出す社会実装を検討しています。これらの取り組みを紹介します。
世界が低炭素社会に向かうために:望ましい国際制度の姿と主要国の巻き込みのための仕掛け
15:10 – 15:35
社会環境システム研究センター 久保田泉
久保田泉京都議定書第1約束期間が終わりました。現在は、2020年以降、国際社会が、どのように地球温暖化対策に取り組んでいくかについての交渉が進められています。望ましい国際制度とはどのようなものか、温暖化交渉では各国がどのようなことを主張していて、なぜまとまらないのか、そして、それを克服する道はあるのかについて解説します。

地球温暖化研究棟の展示

日頃、国立環境研究所で行っている地球温暖化研究の内容を、研究者がわかりやすく説明し、皆さまのご質問に直接お答えします。

地球温暖化研究プログラム紹介

地球温暖化に関する様々な問題の解決を目指し、研究に取り組んでいます。ここではその成果の一部をご紹介します。

地球環境モニタリング(空から測る)

地球温暖化という現象をとらえるためには、大気中の温室効果ガスを正確に観測しなければなりません。航空機を利用した上空からの温室効果ガスの観測についてご紹介します。

地球環境モニタリング(海で測る)

船舶を利用した海の温室効果ガスの観測についてご紹介します。

地球環境モニタリング(宇宙から測る)

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)による温室効果ガスの観測についてご紹介します。

温暖化影響モニタリング
(サンゴが知らせる海の温暖化)

地球温暖化の環境に対する影響を正確に把握するため、国立環境研究所では温暖化影響のモニタリングを2011年より開始しています。ここでは、サンゴなどの海洋生物に着目した温暖化影響モニタリングをご紹介します。

温暖化影響モニタリング
(高山帯から見えてくる温暖化)

地球温暖化の高山生態系に対する影響を把握するため、国立環境研究所では温暖化影響(高山帯)のモニタリングを多地点で2011年より開始しています。ここでは、日本国内の高山帯の積雪・融雪時期や植物の活動に着目した温暖化影響モニタリングをご紹介します。

日本とアジアのCO2:排出量はどのくらい?

国立環境研究所では、日本国内の温室効果ガスがどこからどのくらい排出されたのかを算出し、国連気候変動枠組条約に提出しています。ここでは、CO2排出量の推移をご紹介します。

日本とアジアのCO2:低炭素社会を作ろう!

日本、アジア、世界での低炭素社会の実現に向けて、国立環境研究所が実施している研究とその成果をご紹介します。

自転車de発電

家庭の電化製品でも、「エコ」なものとそうでないものがあります。必要なエネルギーの違いを自転車発電でぜひ体験してみてください。

お問い合わせ

(独)国立環境研究所 地球環境研究センター
E-mail: www-cger(at)nies(dot)go(dot)jp
TEL: 029-850-2384(平日9:00 – 17:00)

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地球温暖化研究の最先端について研究者が講演を行います

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温室効果ガス観測に用いている測器や、パネル、ディスプレイ等を展示して解説します

*写真はいずれも昨年の春の一般公開のものです