GOSATで観測されたCO2へのエアロゾルと薄い巻雲の影響:つくばでの事例研究
Influence of aerosols and thin cirrus clouds on the GOSAT-observed CO2: a case study over Tsukuba
- 著者
- Uchino O., Kikuchi N., Sakai T., Morino I., Yoshida Y., Nagai T., Shimizu A., Shibata T., Yamazaki A., Uchiyama A., Kikuchi N., Oshchepkov S., Bril A., Yokota T.
- 雑誌名
- Atmos. Chem. Phys., 12, 3393-3404
- DOI
- 10.5194/acp-12-3393-2012, 2012
- 概要
- つくばで温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)と同期観測された、地上設置のフーリエ変換分光計(FTS)・ライダー・スカイラジオメーターのデータを用いて、エアロゾルと薄い巻雲のGOSAT測定から導出されたCO2カラム(気柱平均)濃度データ(バージョン01.xx)への影響を調べた。その結果、高高度に存在するエアロゾルや巻雲がGOSAT CO2データに大きく影響していることがわかった。ライダーとスカイラジオメーターで得られたエアロゾルや巻雲の高度分布と光学特性、および適切な太陽照度データベースを用いることでGOSAT CO2データ(バージョン01.xx)のバイアスが改善された。さらに、GOSATに搭載された温室効果ガス観測センサ(TANSO FTS)の短波長赤外(SWIR)の3バンドを用いてエアロゾルや巻雲の高度分布をCO2と同時に推定する3バンド法がGOSAT CO2のバイアスとバラツキを最も減少させることがわかった。