湧昇・エクマン輸送・沈降を伴うインドネシア・ジャワ島沖表層流の移動経路
ジャワ島近海を経て太平洋からインド洋へと向かう海流は、大洋間の熱収支、またインド洋における海洋-大気間の熱収支に大きな影響を与えていると考えられている。ジャワ島南沖表層流の移動経路をトレーサー数値実験により追跡した結果、8月から10月にかけてジャワ島沿岸に湧昇した表層水は、エクマン輸送*により南西へと移動し、およそ9カ月の期間を経て南緯20度付近に達した後、沈降域となっているこの一帯で下層へと移動することがわかった。
Valsala V., Maksyutov S. (2010) A short surface pathway of the subsurface Indonesian throughflow water from the Java coast associated with upwelling, Ekman transport and subduction. Int. J. Oceanogr., doi:10.1155/2010/540783.