発表論文

CO2 Column-averaged volume mixing ratio derived over Tsukuba from measurements by commercial airlines

民間航空機による測定から導出したつくば上空の二酸化炭素カラム平均体積混合比

Araki M., Morino I., Machida T., Sawa Y., Matsueda H., Ohyama H., Yokota T., Uchino O.

成田とつくば上空の二酸化炭素濃度が同等と仮定し、日本航空航空機の離発着時に観測された二酸化炭素濃度プロファイルを用いて、2007年1月~2008年5月のつくば上空の二酸化炭素(CO2)カラム平均体積混合比を導出した。つくばにおけるゾンデによる気象データと、鉄塔(高さ200m)および航空機で測定したCO2濃度の高度分布データを用いて、CO2カラム平均体積混合比を求めた。一方、気象データとして全球気候値を用い、航空機で測定したCO2濃度データからCO2カラム平均体積混合比を求めた。晴天時の493フライトに対して計算を行ったところ、両者の差は1ppm未満であった。本研究で用いた計算手法(全球気候値データと航空機データの利用)は、世界の空港近傍上空におけるGOSAT(温室効果ガス観測技術衛星)のプロダクトの検証に適用が可能なことが示唆された。

Araki M., Morino I., Machida T., Sawa Y., Matsueda H., Ohyama H., Yokota T., Uchino O. (2010) CO2 Column-averaged volume mixing ratio derived over Tsukuba from measurements by commercial airlines. Atmos. Chem. Phys., 10, 7659–7667