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目的

「産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)-LCAのインベントリデータとして-」の概要
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(随時更新しています)
 ある製品や技術に関する環境負荷を「ゆりかごから墓場まで」、すなわち原材料の生産から使用、そして廃棄段階に至るまで(ライフサイクル) に発生する直接および間接的な環境負荷を考慮し、総合的な評価を行う環境評価手法の一つとしてライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment; LCA)が 用いられています。LCAにおけるインベントリ分析では、例えば、ある製品のライフサイクルでのCO2排出量を計算しますが、これには大変時間や労力を要します。 一方、産業連関表を用いて算出される“原単位”は、百万円相当の生産活動を行った場合に、それに伴い直接・間接的に排出されるCO2などの環境負荷量を示す 係数であり、環境モデルの基礎データとして利用できるだけでなく、LCAのインベントリデータとして用いることにより、インベントリ分析にかかる時間的、 人的資源の負担を軽減することが可能です。
 地球環境研究センターでは、国立環境研究所の研究者が作成した原単位をまとめた「産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)- LCAのインベントリ データとして-」を刊行し、国内外の地域・地球環境問題の研究者やLCAの実施者に対して広く情報の提供を行っています。
概要

 1990年と1995年の産業連関表*を用いて、約400に分類された経済活動部門別にエネルギー消費量、CO2および大気汚染物質(NOx、SOx、SPM(浮遊粒子状物質:一次粒子) の排出量に関する原単位をそれぞれ算出しました。両年次とも同じ手法で推計しているため、原単位の経年比較が可能です。大気汚染物質排出量の推計には、わが国の 脱硝、脱硫などの対策技術を反映した排出係数を用いています。
 データブックは原単位の推計手法を詳細に記述するだけでなく、添付のCD-ROMに原単位のみならず、推計過程で得られるデータも全て収録しており、透明性の高い データベースになっています。

*)平成12年(2000年)産業連関表に基づく環境負荷原単位データの整備を計画しております。

環境負荷原単位の推計プロセス図
環境負荷原単位の推計プロセス
成果
(1)1995年表による原単位(生産者価格ベース)の一覧

(2) 推計過程で得られた各部門の原燃料種別の直接CO2排出量

(3) 原単位を用いて求めた経済的最終需要による誘発CO2排出量の部門別内訳


>Updated: May 15, 2007