地球温暖化研究プログラムトップページ > 関連研究プロジェクト > 地球環境研究総合推進費戦略的研究プロジェクト「温暖化影響総合予測プロジェクト」成果発表のお知らせ
・我が国を主たる対象として、物理的影響及び経済影響を定量的に評価する様々な手法を開発し、それを用いて水資源、森林、農業、沿岸域、健康の5分野への温暖化影響の地域分布を示す多数のリスクマップを提示した。今世紀半ばには、これらの分野において、洪水や土砂災害の増加、森林の北方への移動と衰退、米作への影響、高潮災害の拡大や沿岸部での液状化リスクの増大、熱中症患者の増加、感染症の潜在的リスクの増大といった多岐にわたる影響が現れる。さらに、これらには地域差がある一方、我が国全体として見ると厳しい影響となるものがある。 ・気温上昇とその時の影響の程度との関係を示す「温暖化影響関数」を構築し、それを用いて、温暖化が進行する2100年までの気候シナリオに沿って、我が国に対する影響がどのように拡大するかを総合的に検討し、我が国にも比較的低い気温上昇で厳しい影響が現れることを提示した。 ・近年、温暖化の影響が様々な分野で現れており、本報告書で明らかとなったような悪影響を抑制するためには、早急に適正な適応策の計画が必要である。そこで、必要となる適応策の考え方及び各分野における対策の方向性について整理した。