JICA Training for Global Warming Countermeasures​(国際協力機構地球温暖化対策研修)の12名による地球環境研究センター訪問(ご報告)

2014年8月20日(水)午前、国際協力機構(JICA)の事業である「地球温暖化対策研修」の一行(12名)を国立環境研究所にお迎えし、研究所の概要と地球環境研究センターの研究活動をご紹介しました。この研修は、世界各国の気候変動に携わる40歳までの中堅行政官を対象に行うものであり、参加者は地球環境研究センターの森野勇主任研究員から温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)に関する研究成果の説明を受けました。具体的には、地球温暖化研究棟3階の大気微量成分スペクトル観測室(写真参照)に研修員を案内し、GOSATが取得するデータの評価方法や世界の同様な観測サイトネットワーク(TCCON:全量炭素カラム観測ネットワーク)について、観測装置(フーリエ変換分光計)を示しつつ説明しました。

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写真1GOSATで得られた世界の温室効果ガス濃度(二酸化炭素とメタン)について説明

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写真2実験室天井から太陽光を取り入れてフーリエ変換分光計で大気中の温室効果ガス濃度の測定を行うことを説明(金色に光っているのが太陽光の光路)

見学の最後には、1階のホールにて、自転車発電システムを紹介し、3名の男女研修員に自転車による人力発電を体験していただきました。

海外各国の行政官が12人[注]も集まって研究所の見学をする機会は少なく、今回は地球環境研究センターとしても貴重な機会を得ることができました。

研修員からは、気候変動予測に関するシナリオの違いについての質問など、幅の広い関心が示され、とても説明しきれないほどでした。

地球環境研究センターでは今後も地球環境問題のわかりやすい説明に努めていきたいと考えています。

[注]
インドネシア、ベトナム2名、メキシコ、ペルー、ベネズエラ、ヨルダン2名、スーダン、タンザニア、トルクメニスタン、ウクライナ