CGER探検隊による研究紹介「噂の研究現場」

1

西表島で風船を飛ばすって!?森林の二酸化炭素吸収問題

上昇速度の調整

しかし急遽今手に入る材料で、となると限られた中でのアイディア勝負です。冷蔵庫にあるありあわせの食材でいかに美味しい食事を作るか、ということと似ています。主婦の腕次第、研究者の腕次第らしいです。向井さんと藍川さんはビニール袋の形態を試行錯誤しながら、水が抜け切る速度を何回も計測し、実験を重ねていました。素人目にはこんな単純なこと!でいいのかとは思いますが、この地道な積み重ねと自由な発想からいい研究が生まれるかも?ですね!

遊んでいるのではありません

今度はゆっくり上がっていった。けれど、そばの電線とか山とかぶつかると怖いですね

最終的に、4回程度のゾンデによる二酸化炭素の高さ毎の観測とサンプリング、この間の定点の連続観測ができたようです。しかし台風の影響で風が強く典型的な夏の風や天候などには恵まれませんでしたし、データの解析はこれからだそうですが、フィールド実験ではいろいろのことがあるので、いつもいいデータが取れるとは限らないそうです。

シアン

野村さん、今回の観測はどうでしたか? 次の観測などあるんでしょうか?

野村さん

前回の観測は、北海道で行ったのですが、初めてやったので、いくつか課題が残っていました。今回は、低い高度での観測を行おうと試みを行ったのですが、まだちょっとうまくいかなかったので、次回やる時は改良しようと思います。でも地上のデータは、わりといい感じで採れていますので、解析してみたいと思います。最終的には、熱帯雨林のある場所での二酸化炭素吸収観測にこぎつければと考えています。それまでに、何度か実験を試みたいと思います。

シアン

そうですか。今回はいろいろ解説ありがとうございました。また、いい結果がでてまとまったら、成果として発表してくださいね。よろしくお願いします。

観測現場というものは、なかなか一筋縄では行かないようで、いろいろの地道な苦労を重ねながらやってるんですね。上手くいかなければ、その場で何かを工夫しながら、一歩一歩研究というものは進むのだなーと、つくづく思った、以上炭素循環研究室の噂の研究現場でした。