発表論文

植生遷移が進む森林跡地のCO2フラックスに与える環境要因の影響関連研究課題

著者
東健太, 平野高司, 寺本宗正, 梁乃申
雑誌名
北海道の農業気象, 65, 23-31
DOI
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概要
植生遷移が進む森林跡地において、チャンバー法を用いてCO2フラックスを連続測定し、生態系呼吸量(RE)と生態系光合成量(GPP)に与える環境要因の影響を解析した。その結果、REには地温が強く影響するが、地温が高く、土壌水分が低く、バイオマスが多い盛夏において、土壌水分の低下によりREが減少することが明らかになった。また、GPPには全天日射量が強く影響するが、夏季には大気飽差(VPD)がGPPに強く影響することが明らかになった。したがって、植生遷移が進む森林跡地におけるCO2収支の定量評価を行うには、夏季における土壌水分やVPDの影響を考慮する必要がある。