発表論文

カラマツ林の蒸発散とエネルギー収支

著者
鈴木啓司, 平田竜一, 平野高司
雑誌名
北海道の農業気象, 65, 32-41
DOI
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概要
北海道苫小牧市のカラマツ人工林のキャノピー上で観測された3年分の乱流データを用いて潜熱フラックス(lE)および顕熱フラックス(H)を再計算して、エネルギー収支を定量化するとともに、蒸発散の動態を解析した。lEは葉面積指数(LAI)の上昇に伴って増加し、カラマツの葉の老化に伴って減少した。Hは植生が未発達で乾燥している春に最大値をとったが、LAIの上昇とともに減少した。年間蒸発散量は2002年が570mm、2003年が552mmで、7〜8月に蒸発散速度が最も大きくなった。