北極域ブラックカーボン濃度の16年間シミュレーション：大気輸送、放出量および沈着に関する敏感度テスト
16-year simulation of Arctic black carbon: Transport, source contribution, and sensitivity analysis on deposition
- 著者
- Sharma S., Ishizawa M., Chan D., Lavoué D., Andrews E., Eleftheriadis K., Maksyutov S.
- 雑誌名
- J. Geophys. Res-Atmos., 118, 1-22
- DOI
- 10.1029/2012JD017774,2013
- 概要
- 北極域気候に影響に与えるブラックカーボン（BC）濃度の長期的な変動を調べるため、3次元大気輸送モデル（NIES）を用いて、北半球中緯度帯の化石燃料消費および森林火災により放出されたBCの北極観測地点、Alert（Canada）、Barrow（USA）、Zepplin、Ny-Ålesund（Norway）への大気輸送に関する過去16年間の数値シミュレーションを行った。計算結果より、1990年初頭の旧ソビエト連邦からのBC放出減少が急激な地表BC濃度の減少をもたらした一方、東アジアの工業化に伴い、東アジア起源のBCの北極大気への蓄積量が約3倍に増加していることが示された。