フラックス調節を適用しないMIROC5大気海洋結合モデルの物理アンサンブル実験:実験デザインと結果
Perturbed physics ensemble using the MIROC5 coupled atmosphere-ocean GCM without flux corrections: experimental design and results
- 著者
- Shiogama H., Watanabe M., Yoshimori M., Yokohata T., Ogura T., Annan J. D., Hargreaves J. C., Abe M, Kamae Y, O’ishi R, Nobui R, Emori S, Nozawa T, Abe-Ouchi A, Kimoto M.
- 雑誌名
- Clim. Dyn., 39:3041-3056
- DOI
- 10.1007/s00382-012-1441-x
- 概要
- これまで大気海洋結合モデル(AOGCM)の物理パラメータに摂動を与える物理アンサンブル実験では、気候場が観測値から離れていく(ドリフト)のを防ぐために、人工的に熱バランスを維持するフラックス調節を適用してきた。本論文では、フラックス調節を用いずにドリフトを避けて物理アンサンブルを行う手法を開発した。その結果、MIROC5 AOGCMでは、パラメータ値によって1°C程度の気候感度(CO2濃度倍増に対する気温上昇量)の幅が生じた。