発表論文

レーザオフセットロッキングを用いた2µmコヒーレント差分吸収・風ライダーによるカラム平均CO2濃度の測定

Partial CO2 column-averaged dry-air mixing ratio from measurements by coherent 2-µm differential absorption and wind lidar with laser frequency offset locking

著者
Ishii S., Mizutani K., Baron P., Iwai H., Oda R., Itabe T., Fukuoka H., Ishikawa T., Koyama M., Tanaka T., Morino I., Uchino O., Sato A., Asai K.
雑誌名
J. Atmos. Oceanic Technol., 29, 1169–1181
DOI
http://dx.doi.org/10.1175/JTECH-D-11-00180.1
概要
CO2の長距離測定を目的として、レーザオフセットロック技術を導入した2µmコヒーレント差分吸収・風ライダーによる測定感度を明らかにするために、水平方向の測定実験を2009年10月22日に行った。水平距離3km、1分間のデータ積算に対し2.1%の測定精度を達成し、地上に設置された独立の装置による測定値との差は30分間平均で0.9%であった。また、鉛直方向の測定実験を2010年2月と2011年1月と2月に行い、高度0.4kmから1kmまでのカラム平均CO2濃度の推定を行った。両年の測定濃度は403.2±4.2、405.6±3.4ppmとなり、国立環境研究所の航空機搭載測定装置と比較した結果、誤差の範囲内で一致していた。また、2010年2月の実験では、上層雲の反射光を使ったカラムCO2濃度について導出でき、1%より良い精度で測定可能であることを示すことができた。