発表論文

統合型アプローチを用いた日本の巨大都市域における水熱循環のマルチスケール解析

Multi-scaled analysis of hydrothermal dynamics in Japanese megalopolis by using integrated approach

著者
Nakayama T., Hashimoto S., Hamano H.
雑誌名
Hydrol. Process., 26(16), 2431-2444
DOI
10.1002/hyp.9290
概要
都市キャノピーモデルを領域大気モデルと結合し、同時に水平および鉛直方向にマルチスケール化された統合型NICEモデルを日本の巨大都市域に適用した。モデルはさまざまな自然および人工被覆の地点での水熱循環に関する現地観測データを良好に再現した。また、新たに開発された保水性舗装面を導入すると、そこからの潜熱が都市域の気温低減に大きな影響を及ぼすことが明らかになった。さらに、ヒートアイランド効果の軽減のための蒸発散量促進および気温低下を目的とした2種類の土地利用変化シナリオの下で水熱循環変化の予測シミュレーションを行い、これらのシナリオは水資源の有効管理の観点からも効果的であることを示した。