発表論文

日本北部の湿原生態系におけるフィードバック及びレジームシフト

Feedback and regime shift of mire ecosystem in northern Japan

著者
Nakayama T.
雑誌名
Hydrol. Process., 26(16), 2455-2469
DOI
10.1002/hyp.9347
概要
人為活動に伴う乾燥化やハンノキ侵入に代表される釧路湿原の劣化という状況に対し、湿原生態系の回復を目的とした自然再生事業が開始された。本論文では水循環・土砂堆積に伴う地形変化・植生遷移をインタラクティブにシミュレーションするように、筆者らが開発してきた「統合型NICEモデル」を改良し、乾燥化とハンノキ侵入の非線形性および湿原の回復可能性の評価を行った。さらに、植生遷移の空間異方性とレジームシフトの関係について検討を行い、自然再生事業の有効性およびプロセスモデルの重要性を示した。