太平洋の環礁の人間居住時期に関する学際的アプローチ
A multidisciplinary approach for dating human colonization of Pacific atolls
- 著者
- Weisler M.I., Yamano H., Hua Q.
- 雑誌名
- J. Island and Coastal Archaeology, 7, 102-125
- DOI
- 10.1080/15564894.2011.616923
- 概要
- 環礁の島への人間居住時期を明らかにするためには、炭化物などの考古学的証拠のみならず、島の地形の発達史を考える必要がある。マーシャル諸島の環礁において、同じ発掘地点から炭化物とともに地形発達の指標である有孔虫を採取して年代を測定した結果、島の形成開始は2700年前であったのに対して人間居住年代はそれ以降であり、整合的であった。このように、地形発達を考えると、他の環礁でこれまでに示された古い居住年代は疑わしいものがあることが示された。有孔虫は太平洋に広く分布するため、われわれの手法は他の太平洋の環礁に広く応用可能である。