発表論文

東アジアの森林における蒸発散量の空間分布 II. 表面コンダクタンスと空気力学的コンダクタンス

Spatial variations in evapotranspiration over East Asian forest sites. II. Surface conductance and aerodynamic conductance

著者
Khatun R., Ohta T., Kotani A., Asanuma J., Gamo M., Han S., Hirano T., Nakai Y., Saigusa N., Takagi K., Wang H., Yoshifuji N.
雑誌名
Hydrol. Res. Lett., 5, 88-92
DOI
10.3178/HRL5.88
概要
アジアの16地点の森林のフラックス観測データを用いて、植物群落の蒸発散に関するコンダクタンス(蒸発散のしやすさ)と空気力学的コンダクタンス(乱流拡散のしやすさ)を予測することのできる「Matsumoto-Nakaiモデル」の性能を調べた。その結果、一般的にモデルは両コンダクタンスを良好に再現するが、土壌が観測した条件では、蒸発散に関するコンダクタンスの推定結果が土壌水分量と飽差(同一温度における飽和蒸気圧と実際の蒸気圧との差。大気の湿度の表わし方の一つ)によって敏感に変化し、実測値と比べて差が生じることがわかった。