東アジアの森林における蒸発散量の空間分布 I. 蒸発散量と乖離率

Spatial variations in evapotranspiration over East Asian forest sites. I. Evapotranspiration and decoupling coefficient

著者

Khatun R., Ohta T., Kotani A., Asanuma J., Gamo M., Han S., Hirano T., Nakai Y., Saigusa N., Takagi K., Wang H., Yoshifuji N.

雑誌名

Hydrol. Res. Lett., 5, 83-87

DOI

10.3178/HRL5.83

概要

アジアの17地点の森林フラックス観測サイト^＊において森林の蒸発散量を比較して各気候帯の特徴を調べたところ、低緯度では蒸発散量が正味放射量と飽差（同一温度における飽和蒸気圧と実際の蒸気圧との差。大気の湿度の表わし方の一つ）といった大気側の条件にコントロールされ、高緯度では群落コンダクタンス（植物群落が蒸散をしやすいかどうかを表すパラメータ）のような植生の条件によってほぼ決まると解釈されることがわかった。

＊: シベリアから熱帯に至る広い緯度帯にある熱・水・二酸化炭素収支の長期観測サイト