発表論文

衛星による温室効果ガスの分光観測における光路長検出—GOSATデータ処理への適用—

Detection of optical path in spectroscopic space-based observations of greenhouse gases: Application to GOSAT data processing

著者
Oshchepkov S., Bril A., Maksyutov S., Yokota T.
雑誌名
J. Geophys. Res., 116, D14304
DOI
10.1029/2010JD015352
概要
衛星による温室効果ガスの分光観測において、大気中の雲・エアロゾルによる光散乱による光路長の変化を検出する方法を開発し、温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)により観測された分光放射スペクトルの解析に適用した。本手法は、光路長変化確率密度関数(PPDF)法に基づいており、0.76µm帯の酸素分子の回転A帯の分光スペクトルよりPPDFパラメータを推定した。本手法によって推定されたパラメータを用いることによって、GOSATの1.6µm帯と2.0µm帯の二酸化炭素吸収帯を用いた二酸化炭素濃度の導出の際の、太陽光散乱が及ぼす影響を適切に説明できることが示された。