発表論文

西太平洋における1994年から2010年の大気中メタン濃度の年々変動とトレンド

Interannual variability and trends in atmospheric methane over the western Pacific from 1994 to 2010

著者
Terao Y., Mukai H., Nojiri Y., Machida T., Tohjima Y., Saeki T., Maksyutov S.
雑誌名
J. Geophys. Res., 116, D14303
DOI
10.1029/2010JD015467
概要
地球環境研究センターでは、観測の空白域であった西太平洋において、1994年から民間定期貨物船を利用した大気・海洋モニタリングを行っており、温室効果ガス濃度分布を高頻度に観測している。本論文では、二酸化炭素に次ぐ温室効果ガスであるメタンについて、16年間の緯度帯別トレンドデータを示すとともに、主に1997〜1998年と2007年に観測された急激な大気中メタン濃度の増加について解析を行った。その結果、熱帯西太平洋では、エルニーニョ現象やラニーニャ現象の発生時にメタン発生量が変動することに加え、この地域では大気循環の変動によってメタン濃度が大きく変動することなどが明らかになった。

記者発表 2011年7月21日