発表論文

オイラー・ラグランジアン結合型大気輸送モデルを使用したコンピュータ・シミュレーションによる大気中二酸化炭素の濃度計算

Simulation of variability in atmospheric carbon dioxide using a global coupled Eulerian-Lagrangian transport model

著者
Koyama Y., Maksyutov S., Mukai H., Thoning K., Tans P.
雑誌名
Geosci. Model Dev., 4, 317-324
DOI
10.5194/gmd-4-317-2011
概要
二酸化炭素の濃度を計算する際、オイラー型モデルでは全球の濃度変動の算出は容易であるが、観測地点周辺の影響による突発的な高濃度イベント等を再現することは難しい。他方、ラグランジアン型モデルでは、細かい濃度変動まで捉えられるが、計算コストの問題から地域規模のシミュレーションに限られ、境界条件の設定など利便性に欠く面もある。われわれは両モデルを組み合わせて、互いの利点を有する新たな大気輸送モデルを開発した。新規モデルを利用すれば、境界条件等を設定することなく、全球のあらゆる観測点の濃度変化をラグランジアン型モデルの精度で計算することが可能となる。