発表論文

AIM/CGE モデルを用いた帰属炭素税の長期的影響に関する分析

Analyzing long-term impacts of carbon tax based on the imputed price applying the AIM/CGE model

著者
Matsumoto K., Masui T.
雑誌名
Manage. Environ. Quality, 22(1), 33-47
DOI
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概要
本研究では、温暖化対策の経済的側面を評価するために開発されてきたAIM/CGE [Global] モデルを用いて、帰属炭素税(炭素の帰属価格に基づく炭素税)の 2100 年までの長期的な環境および経済への影響を分析し、国際共通炭素税と比較した。分析の結果、長期的には両炭素税のCO2削減効果に大きな差異はない一方で、国際共通炭素税の経済影響は相対的に途上国で大きくなることが示された。本研究より、長期的な視点を考慮すると、短中期的な視点よりもさらに帰属炭素税の炭素税政策としての実効性が高まることが示された。

炭素の帰属価格:大気中のCO2を追加的に1単位増加したときの社会的効用の減少を推計し、その価値を評価したもの