発表論文

ライダーで観測された2009年サリチェフ火山噴火による成層圏エーロゾルの増加

内野修, 酒井哲, 永井智広, 坂下卓也, 鈴木健司, 柴田隆, 森野勇, 横田達也

温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)プロダクト検証のために、つくばや母子里などで行っているライダー観測により、2009年6月12日のサリチェフ火山噴火による成層圏エーロゾルの増加(光学的厚さが0.02程度)が確認された。成層圏エーロゾルはGOSAT搭載の観測機器(TANSO-FTS)から二酸化炭素(CO2)カラム量を算出する場合に必ずしも無視できないため、その影響を見積もった。地表面アルベドが0.1の場合、観測された光学的厚さが0.02の成層圏エーロゾルを無視した場合のCO2カラム量は0.3%ほど低めに推定されることがわかった。

内野修, 酒井哲, 永井智広, 坂下卓也, 鈴木健司, 柴田隆, 森野勇, 横田達也 (2010) ライダーで観測された2009年サリチェフ火山噴火による成層圏エーロゾルの増加. 日本リモートセンシング学会誌, 30, 3, 149-156