Greenhouse gas budget of a cool-temperate deciduous broad-leaved forest in Japan estimated using a process-based model
プロセスモデルで推定された日本の冷温帯落葉広葉樹林における温室効果ガス収支
日本の主要生態系タイプの一つである冷温帯落葉広葉樹林における温室効果ガス（二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素）の収支を、岐阜高山サイトを対象にして、プロセスベースの陸域生態系モデル（VISIT）を用いて推定した。土壌からのガス放出の観測データを用いて検証を行い、各ガスの寄与率を推定した。このサイトでは撹乱後の回復に伴う二酸化炭素吸収が量的に卓越しているが、感度実験により、将来の温度上昇や森林の成熟に伴って、土壌での微生物によるメタン吸収や、亜酸化窒素放出の寄与が大きくなる可能性が示された。
Inatomi M., Ito A., Ishijima K., Murayama S. (2010) Greenhouse gas budget of a cool-temperate deciduous broad-leaved forest in Japan estimated using a process-based model. ECOSYSTEMS (Springer), 13: 472-483, DOI:10.1007/s10021-010-9332-7.