発表論文

A priori covariance estimation for CO2 and CH4 retrievals

二酸化炭素とメタンの濃度導出のための先験値共分散行列の推定

Eguchi N., Saito R., Saeki T., Nakatsuka Y., Belikov D., Maksyutov S.

衛星リモートセンシングから二酸化炭素などの気体濃度を導出する際に、先験値データの不確定性を表す分散共分散行列が必要である。本研究では、大気中二酸化炭素およびメタンについて、現実的な濃度変動を考慮した分散共分散行列を推定する新たな手法を開発した。国立環境研究所大気輸送モデルで計算された二酸化炭素、メタンの濃度データと、観測値を基とした参照データを用いて、主要変動成分(総観規模変動、季節変化、経年変化)を解析し、データセット(各月ごと、全球0.5度グリッドごと)を作成した。本データセットは、GOSAT衛星データから二酸化炭素・メタン濃度を導出する際の分散共分散行列先験値として使用する。

Eguchi N., Saito R., Saeki T., Nakatsuka Y., Belikov D., Maksyutov S. (2010) A priori covariance estimation for CO2 and CH4 retrievals. J. Geophy. Res., 115, D10215, doi:10.1029/2009JD013269.