発表論文

高知県竜串湾に生息する造礁性サンゴ骨格を用いた温帯域の古環境復元

山崎敦子, 渡邊剛, 岨康輝, 中地シュウ, 山野博哉, 岩瀬文人

温帯域に生息する造礁性サンゴ骨格を用いた古環境復元の可能性を検討するため、高知県土佐清水市竜串湾において塊状サンゴのコア試料を採取し、骨格の酸素・炭素同位体比分析および軟X線画像解析、蛍光バンド観察を行った。今後、コア全尺の分析により過去数百年間の海水温の変化を検出できる可能性がある。また、同時に竜串湾沿岸の開発や漁業、災害を記録していると考えられ、長期間にわたる竜串湾の歴史を復元できることが期待される。

山崎敦子, 渡邊剛, 岨康輝, 中地シュウ, 山野博哉, 岩瀬文人 (2009) 高知県竜串湾に生息する造礁性サンゴ骨格を用いた温帯域の古環境復元. 日本サンゴ礁学会誌, 11, 91-107