発表論文

都市内河川の大規模復元による「風の道」の効果に関する気候学的研究—韓国ソウル市清渓川を事例として—

松本太, 一ノ瀬俊明, 白木洋平, 李龍太

本研究ではソウル市清渓川を対象として、河川復元後の「風の道」による冷却効果の検証を目的として、夏季に気象観測を行った。その結果、河道に沿った西よりの卓越風が河川に直交する南北の街路(河川から60m位まで)に分散して進入し、風速1m/sにつき0.3~0.4℃の気温低下をもたらすことが確認された。よって、河川上に沿った卓越風の「風の道」を利用した暑熱環境の改善の可能性があり、都市計画等に有効であることが示唆される。

松本太, 一ノ瀬俊明, 白木洋平, 李龍太 (2009) 都市内河川の大規模復元による「風の道」の効果に関する気候学的研究—韓国ソウル市清渓川を事例として—. 日本生気象学会雑誌, 6月号.