発表論文

Retrieval of atmospheric methane from high spectral resolution satellite measurements: a correction for cirrus cloud effects

衛星からの高分解能スペクトル測定による大気中メタンの推定:巻雲効果の補正

Bril A., Oshchepkov S., Yokota T.

温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)による近赤外太陽散乱光観測に着目し、その擬似観測輝度スペクトルデータを用いてメタン推定精度を評価した。特に、光学的に薄い巻雲を含む気象条件下でのメタン気柱量の推定に重点を置き、大気散乱の効果を補正するために光路長分布関数(PPDF)を用いるメタン推定方法を採用した。この方法により、二酸化炭素を代理指標とする従来の補正方法と同等以上のメタン推定精度が得られることが示された。本手法では、二酸化炭素量の大きな変動に対しても正確にメタンを導出できる利点を利用している。

Bril A., Oshchepkov S., Yokota T. (2009) Retrieval of atmospheric methane from high spectral resolution satellite measurements: a correction for cirrus cloud effects. Appl. Optics, 48, 11, 2139-2148