発表論文

Urban warming trends in several large Asian cities over the last 100 years

アジア諸都市における過去100年の都市温暖化の比較

Kataoka K., Matsumoto F., Ichinose T., Taniguchi M.

都市と郊外の気温差によって定義されるヒートアイランド強度を長期間で比較する場合、各都市およびその周辺において、観測地点数や観測期間が異なることが問題となる。1901~2002年の全球0.5度をカバーする格子データCRU TS 2.1を用いてヒートアイランド強度を推定し、観測地点によらないユニバーサルな都市温暖化指標を開発した。その結果、各都市を代表する気象観測地点に観測データが存在する期間に関して、都市温暖化の状況を推定することが可能となった。大阪の推定値は他の都市と比べて大きく1901年の約2.4°Cから1981年以降の約3°Cまで上昇していた。またマニラ、バンコクでは1961年以降の上昇が著しかった。

Kataoka K., Matsumoto F., Ichinose T., Taniguchi M. (2009) Urban warming trends in several large Asian cities over the last 100 years. Sci. Total Environ., 407, 9, 3112-3119