Spatial distribution of carbon balance in forest ecosystems across East Asia
東アジアにおける森林生態系の炭素収支の空間分布
平田竜一, 三枝信子, 山本晋, 大谷義一, 井手玲子, 浅沼順, 蒲生稔, 平野高司, 近藤裕昭, 小杉緑子, Li, S-G., 中井裕一郎, 高木健太郎, 谷誠, 王輝民
東アジアの熱帯、温帯、亜寒帯の各地の森林で渦相関法により観測された二酸化炭素交換量のデータを用い、森林生態系の炭素収支を制御する環境要因を明らかにした。森林が光合成によって１年間に吸収する炭素量は、呼吸により放出する炭素量と同様に、年平均気温と強い相関を持つことがわかった。東アジアで温度以外の環境要因の影響が小さい理由は、降雨量が多く乾燥によるストレスの影響が小さいためであり、これは欧米の森林と大きく異なる特徴である。
Hirata, R., Saigusa, N., Yamamoto, S., Ohtani, Y., Ide, R., Asanuma, J., Gamo, M., Hirano, T., Kondo, H., Kosugi, Y., Li, S-G., Nakai, Y., Takagi, K., Tani, M., Wang, H. (2008) Spatial distribution of carbon balance in forest ecosystems across East Asia. Agr. Forest Meteorol., 148, 761-775.