Diagnosing recent CO emissions and ozone evolution in East Asia using coordinated surface observations, adjoint inverse modeling, and MOPITT satellite data
東アジアにおける最近の一酸化炭素排出量とオゾン生成の変化を、統合型地上観測とアジョイント逆推計モデルおよびMOPITT衛星観測から診断する
谷本浩志, 澤庸介, 米村正一郎, 弓本桂也, 松枝秀和, 鵜野伊津志, 早坂忠裕, 向井人史, 遠嶋康徳, 坪井一寛, Zhang L.
逆計算モデルを用いて、東アジアからの最近の一酸化炭素排出量の変化を検知することを試みた。2001年～2005年の間の、中国の一酸化炭素排出量の伸びは16%であるという計算結果が得られ、同期間の排出インベントリーによる推計値およびMOPITT衛星観測による大気中一酸化炭素濃度の推移と良く一致した。中国では、家庭での生物燃料燃焼から発電所での化石燃料燃焼へとエネルギー転換が進んだ結果、このセクターでの一酸化炭素排出量は大きく減少したが、産業の急速な発展により工場からの排出が大きく増加した結果、全体としては微増傾向にあることが明らかになった。
Tanimoto H., Sawa Y., Yonemura S., Yumimoto K., Matsueda H., Uno I., Hayasaka T., Mukai H., Tohjima Y., Tsuboi K., Zhang L. (2008) Diagnosing recent CO emissions and ozone evolution in East Asia using coordinated surface observations, adjoint inverse modeling, and MOPITT satellite data. Atmos. Chem. Phys., 8, 3867-3880