衛星で測定される分光放射データから大気物理量を推定する際に用いる大気層の鉛直グリッドの設定は恣意的であったことから、本論文では鉛直気圧グリッドの最適化手法を提案した。またその手法を温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)に適用し、観測測器のノイズ、エアロゾル、および地表面反射率(アルベド)が二酸化炭素気柱量の推定に及ぼす誤差の性質を評価した。その結果、特に深刻な誤差要因は高高度に存在するエアロゾルであることを示した。