発表論文

Investigation of clear-sky occurrence rate estimated from CALIOP and MODIS observations
CALIOPとMODISから見積もった晴天域の出現頻度に関する研究
江口菜穂, 横田達也

温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)は主に晴天域での二酸化炭素、メタンの濃度を導出することから、晴天域の出現頻度をあらかじめ評価し、GOSATによる観測計画の立案に資する必要がある。本研究では、光学的に薄い雲を捉えることのできる衛星搭載ライダーCALIOP*1を用いて、全球・地域別の晴天域出現頻度の季節変化を明らかにした。砂漠域では通年晴天率は高く、北半球冬季のユーラシア大陸東部で晴天率が高かった。また、中分解能撮像分光放射計MODIS*2の雲データより得られた晴天率との比較の結果、MODISの晴天率はCALIOPを用いたものより全球平均で約5%過大評価していた。

*1 衛星搭載ライダーCALIOP(Cloud-Aerosol Lidar with Orthogonal Polarization)については以下を参照してください。
CALIPSO(CALIOPが搭載されている衛星) http://www-calipso.larc.nasa.gov/
CALIOP http://www-calipso.larc.nasa.gov/about/payload.php
*2 中分解能撮像分光放射計MODIS(Moderate-resolution Imaging Spectrometer)については以下を参照してください。http://modis.gsfc.nasa.gov/

Eguchi N., Yokota T. (2008) Investigation of clear-sky occurrence rate estimated from CALIOP and MODIS observations. Geophys. Res. Lett., 35, L23816, doi:10 1029/2008GL035897.