2020年における技術的な緩和策による世界の地域別・部門別の削減ポテンシャルとその削減費用を評価し、削減量の大きい国・地域や、費用対効果の高い部門および技術について検討した。その結果、中国、米国、インド、西欧、ロシアの上位5地域の削減量は世界全体の約6割を占めること、また、各地域の社会経済活動の特徴によって、対策が重要な部門の特徴も異なるが、発電部門、産業部門が世界全体の削減量の約5割を占め、特に、エネルギー効率の低い新興国・途上国において、その傾向が顕著であることがわかった。