発表論文

Correction of atmospheric scattering effects in space-based observations of carbon dioxide: model study of desert dust aerosol
衛星による二酸化炭素観測に対する散乱効果の影響補正:砂塵エアロゾルに対するモデル研究
Bril, A., Oshchepkov, S., 横田達也

衛星で観測される太陽地表面反射光スペクトルから二酸化炭素濃度を推定する新手法を提案した。エアロゾルによる光路の変化を光路長の統計値として表現し、モンテカルロ法によって光子の軌跡を再現し、手法の妥当性を検証した。次に、光路長分布関数(the photon path-length distribution function: PPDF)をいくつかのパラメータを用いて表し、二酸化炭素とこれらのパラメータとを同時に推定する手法を試み、GOSATによる観測を想定し、独立の放射伝達計算シミュレーションにより検証した。本手法は砂塵エアロゾルなど、光路変化が大きい状況下においても有効であった。

Bril A., Oshchepkov, S., Yokota, T. (2008) Correction of atmospheric scattering effects in space-based observations of carbon dioxide: model study of desert dust aerosol. J. Quant. Spectrosc. Ra., 109, 1815-1827, doi:10.1016/j.jqsrt.2008.02.012.