発表論文

Comparison of cloud response to CO2 doubling in two GCMs
二つのGCMにおけるCO2倍増に対する雲応答の比較
小倉知夫, Webb, M. J., Bodas-Salcedo, A., Williams, K. D., 横畠徳太, Wilson, D. R.

数値気候モデルにより気候変化を予測する際に生ずる不確実性を低減するには、大気中CO2増加に対する雲の応答がモデル間でばらつく原因を理解し、原因となる物理過程がモデルで適切に再現されているかを、観測と照らし合わせて評価することが必要である。本研究では二つの気候モデルに注目して雲水の収支解析を行い、雲の応答の違いが主に水蒸気の凝結・蒸発過程と雲氷の落下過程に由来することを示した。今後はこれらの物理過程の理解を深め、再現精度を高めることが不確実性低減に重要であることが示唆された。

Ogura, T., Webb, M. J., Bodas-Salcedo, A., Williams, K. D., Yokohata, T., Wilson, D. R. (2008) Comparison of cloud response to CO2 doubling in two GCMs. SOLA, 4, 29-32, doi:10.2151/sola.2008-008.