地球温暖化による気温と降水の変化に対して、世界各国の水資源量がどのように応答するかを表す全球水資源影響関数を作成した。まず詳細な全球水文モデルを利用し、現在気候から気温を-5℃から15℃まで、降水量を-75%から+200%まで変化させた252通りのシミュレーションを行い、各国の水資源量の応答をデータベース化した。利用時にはこのデータベースを参照するだけなので計算機負荷が小さいことから、操作の度に気候条件が変化する温暖化政策支援モデルへの搭載に向いている。このモデルから得られる国別の水資源量は元の詳細モデルから得られるものと約±20%の誤差範囲で一致し、十分な代替性を示した。