発表論文

昭和13年「阪神大水害」における旧本山村(現神戸市東灘区)の災害対応と復旧支援
加藤尚子

局所的な豪雨による社会基盤の破壊に直面した、都市化途上地域の災害時対応および復旧支援活動に関する歴史研究として、わが国において昭和13 (1938)年7月5日に発生した「阪神大水害」を事例とし、被災地が残した災害誌『本山村水禍録』にもとづき、同村における被害状況の概略および災害への諸対応について事項を整理・再現した。特徴的なこととして挙げられるのは、被災地である同村は、村内外各方面からの「奉仕団」の支援を受けたが、同時に被災地住民が「奉仕団」の活動を支援するという現象が起こっていたことである。

加藤尚子(2007)昭和13年「阪神大水害」における旧本山村(現神戸市東灘区) の災害対応と復旧支援. 自然災害科学, 26-3, 291-305.