発表論文

Sphagnum peatland development at their southern climatic range in West Siberia : trends and peat accumulation patterns
西シベリア南端気候域のミズゴケ泥炭地における泥炭蓄積パターンとそのトレンド
Peregon, A., 内田昌男, 柴田康行

西シベリアの泥炭地(湿地帯の一種)には大量の炭素が蓄積されており、将来の気候変動に伴ってこの泥炭地が炭素の吸収・排出源のどちらになるかは地球温暖化の未来を左右する重要な要素の一つである。本研究では西シベリア南端のミズゴケに覆われた泥炭地の長期的及び最近の炭素蓄積のトレンドを評価し、この地域の泥炭地は現時点で炭素の吸収源となる傾向にあることを明らかにした。地球温暖化の影響によって降水量が増えた場合には特にその傾向が強くなると予想されるが、逆に乾燥化が進むことで炭素の発生源となる可能性もある。

Peregon, A., Uchida, M., Shibata, Y. (2007) Sphagnum peatland development at their southern climatic range in West Siberia : trends and peat accumulation patterns. Environ. Res. Lett., 2, doi:10.1088/1748-9326/2/4/045014.