東アジア(日本、韓国、中国他)における炭素循環の動態を把握するため、リモートセンシング、陸域生態系・土地利用のモデリングによる統合的システムアプローチを適用した。(1)フラックスタワーでの測定と、試験サイトネットワークにおける生態系の測定、(2)気象学的測定のスケールアップと土地被覆の分類を目的としたリモートセンシング、(3)生態系プロセスの新たな知見に基づく生態系モデリング、(4)将来の炭素動態を予測するための土地利用の変化のモデリング、を組み合わせた分析の結果、東アジア地域における陸域生態系による二酸化炭素吸収量は約57MtC/yと推定され、同地域の産業部門からの炭素総排出量の約10%であった。